違いを知り、受けとめることが初めの一歩。 途上国で培った発想力を 精神障がい者医療につなげて。

最終更新日:2016.11.14
違いを知り、受けとめることが初めの一歩。 途上国で培った発想力を 精神障がい者医療につなげて。

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精神科医療、リハビリテーション、精神障がい者の生活支援などの手掛ける、医療法人社団研精会理事長の山田多佳子先生。大学病院の新生児科で研鑽を積んだのち、世界を知るため、カンボジア、バングラディッシュといった発展途上国のODAに参加。日本では当たり前の価値観がガラガラと打ち砕かれ、文化、宗教、境遇の違いを受け止めるキャパシティーの広さと柔軟さを身に着けました。豊かな人間力を備えた山田先生の次なる挑戦が、地域に密着した障がい者サポート。柔らかな思考で難題に向きあう、力強い姿を取材しました。

 

多種多様な価値観に触れるため 途上国の医療現場へ

すべてが順風満帆に思えた。東京女子医大病院の小児科に入局後、新生児領域を専門とし、1984年に開設された周産期センターでは第一線で技量を発揮。山田多佳子先生は、充実したキャリアを着実に積み上げていた。

「新生児科を約7年やった頃にアメリカ留学の機会をいただいたんですが、海外に出てみてこのまま大学病院に居続けていいのか、と思うようになったんです。世界の富の8割を世界の人口の2割の先進国が掌握している。そのことにあらためて気づくとやっぱり不公平だと。途上国に貢献できないのか、力になれないのかという思いがわいてきました。一番の原動力はいろいろな世界の人たちに出会いたいという好奇心だったかな」。

帰国後は東京女子医大病院で講師のポジションが与えられ、准教授、教授の道も現実味を帯びていた。しかし、山田先生は内なる声に従い大学病院を退職。国立国際医療研究センターの門を叩いた。厚生労働省の管轄の国立国際医療研究センターは、ODA案件に従事するのが任務。母子保健が専門の山田先生は、乳児死亡率の高い国が派遣対象国となり、ポリオの研修でインドネシアに赴いたのち、ボリビア、カンボジア、バングラディッシュなどに滞在する。

「ボリビアでは日本が手掛けたホスピタルハポネスに技術協力という形で参加しました。あるとき、保育器に昨日いたはずの赤ちゃんがいなくなっていて、どうしたの?と聞いたら、『親が連れて帰った』とスタッフが当たり前のように答えるわけです。今保育器から出たら死んじゃうから!と慌てて探しに行ったんですが、その町には住所がなく、闇雲に歩き回りました。」

 

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