医師が踊り、理事長が食事療法を実践する病院<前編>

最終更新日:2017.01.23
医師が踊り、理事長が食事療法を実践する病院<前編>

池袋駅から西武池袋線で約30分、清瀬駅に到着した。織本病院は、外から見る限り一般的な郊外の病院だ。

エムステージの担当者にどんな病院か尋ねると「“私が入院することがあったら、ここに入院したい”と思っている病院です」という答えが返ってきた。

担当者が本気で言っていることは語気から伝わってくる。外観からは計り知れない特別な魅力があるのだろうか。

後編はこちら

 

15年以上続く「腎疾患ゼミナール」とは…

院内に足を踏み入れて、いわゆる病院の匂いがしないことに小さく驚く。すれ違うスタッフの背筋がピンと伸びているのも印象的だ。

まず、15年以上続く、織本病院を象徴するイベント「腎疾患ゼミナール」にお邪魔した。出席者は、主に通院中の患者であるという。

第180回を迎えたこの日のテーマは「24時間蓄尿検査について」。理事長の高木由利医師が話し始めると、皆スッと話に引き込まれていく。

「1秒多くても、1秒少なくてもダメです。24時間ぴったりでないといけません」腎不全の食事療法を支える蓄尿検査の意義や採取方法の説明から、1分過ぎてしまってイチからやり直すときの虚しさまで、高木理事長の話を聞く患者の表情は真剣そのもの。理事長本人も当検査を実践しているだけに、全ての話に説得力がある。

 

地域のサークルのような和やかな雰囲気

「腎疾患ゼミナール」の最後には、メディカルセンター長の小内医師が登場。椅子に座ったまま身体を動かす「オリモト チェアビクス」を披露した。

ミュージシャンでもある小内医師のオリジナル曲に理学療法士が振付をしたもので、開始直前に命名されたのだとか。

会場のスタッフが楽しそうに踊る姿を見て、出席者も身体を動かし始める。病院主催のゼミナールというより、地域のサークルのような和やかな雰囲気だ。

ゼミナールが終わると、患者とみられる出席者が次々と「高木先生、こんにちは」と高木理事長の周りに集まる。明らかに高木理事長より年配であろう姿も見られたが、その様子はまるで恩師を慕う教え子のようだった。

壇上で歌う小内医師も、動きの見本を示すスタッフも、全力投球だ

壇上で歌う小内医師も、動きの見本を示すスタッフも、全力投球だ

 

医師、患者、スタッフが一丸となって「透析を遅らせる」治療

終始和やかな雰囲気のゼミナールではあったが、高木理事長の方針は、決して腎臓病の患者にとって楽なものではない。慢性腎臓病(CKD)の危険因子となるさまざまな生活習慣に、一つひとつ真正面から取り組んでいくためだ。

それは、患者にとっては「自分の人生そのものと終始向き合う」作業に他ならず、通院や服薬といった通常の治療とはまた違う辛さと重さがある。

透析センターを持つ織本病院が、なぜ「なるべく透析を遅らせる」治療に心血を注いでいるのだろうか。高木理事長にインタビューをする機会を得た。

<後編に続く>

 

取材・文 松山あれい


織本病院の求人一覧

■常勤求人

・内分泌科
一般内科、健診・ドック
消化器内科

■非常勤求人

日勤(午前のみ)/消化器内科
日勤(終日)/循環器内科
日勤(午前のみ)/循環器内科