【医療経営士コラム】医療経営士という資格をご存知ですか?(2017.06.15)

最終更新日:2018.06.25
【医療経営士コラム】医療経営士という資格をご存知ですか?(2017.06.15)

私が2級医療経営士を取得した2011年頃は、名刺に「2級医療経営士」という肩書を入れていても、気にされることは少なかったです。

ところが2015年ごろから、医療機関の方に

「私も次回の試験を受験しようと思っています」

「2級資格って、どれくらい難しいですか?」

というようなお声をいただくことが多くなり、医療経営士資格の注目度が高まっていることを感じています。

今日のブログでは医療業界の中でも注目を集めるようになってきた医療経営士について説明します。

 

どのような資格なのか?

医療経営士は、一般社団法人日本医療経営実践協会が認定する資格で、同協会のホームページで、下記のように説明されています。

「医療機関をマネジメントする上で必要な医療および経営に関する知識と、経営課題を解決する能力を有し、実践的な経営能力を備えた人材です。

長らく“経営不在”と指摘されてきた医療界において、「医療経営士」は、これからの医療現場を担う重要な人材と位置づけられます。」

 

2000年以降、倒産や老健・クリニックへの業態変更などで、多くの病院が姿を消しました。

一昔前は、「病院は、赤字になっても自治体や関係企業・関係団体が助けてくれる」というような認識があった時代もありましたが、高齢化が進み医療費の増加が止まらない現在、病院にも健全な経営体質が求められています。

とは言え、病院が利益追求をしてしまえば、真に患者のためとなる医療の提供に弊害をもたらす危険性もあります。大切なのは、「持続性のある医療」を提供することで、そのためには経営的視点が必要不可欠なのです。

医療経営士は、「患者のための医療」と「病院の健全な経営体制」を両立させるスペシャリストたる者に与えられる資格です。決して医療を通じて高い利益を上げることを目的とした資格ではないと私は考えています。

 

認定試験はどのようなものなのか?

医療経営士の資格認定試験は、2級・3級は筆記試験、1級試験では筆記+面接試験となっています。

医療経営士資格認定試験概要

上記ページで確認できる通り、医療人としての論理から経営戦略、マネジメント、ITシステムなど、一般的な企業経営で必要となる領域の知識も求められているため、医療機関勤務者だけでなく、銀行や税理士事務所などの医療機関を顧客とするコンサルティングが必要となる業種でも、資格取得の動きが活発化しています。

※2級試験のテキスト。2級試験は全19冊、3級試験は全8冊のテキストから出題されます。また、医療系の時事問題も出題されます。

合格率は?(2018年6月更新)

1級試験は、2017年までに5回実施されています。2017年に要件が変更になり、医療機関での勤務実績がなくても受験が可能になりました。

2017年の第5回試験の合格率は、第1次試験(筆記)が46.5%、第2次試験(面接)が75.0%となっています。エムステージでも4人の1級合格者がいます。

2級試験は過去14回試験が実施され、2017年の第14回試験の合格率は27.8%という難関な試験となっています。

3級試験は過去23回の試験があり、第23回試験の合格率は47.4%と、こちらもしっかりと勉強しなければ合格できないような試験です。

総じて、簡単に合格できる試験ではないとお分かり頂けますでしょうか?ただ、全社員に3級取得を必須化している弊社から見ると、3級試験は真面目に勉強すれば必ず合格できる位の難易度だと感じています。

 

資格の活かし方は?

個人として医療経営について深く学びたいという方だけでなく、組織として資格取得を奨励し、組織全体の医療知識・経営知識を標準化する手段として導入してみてはどうでしょうか?

エムステージでは、社員のレベル向上のために全社員に3級取得を必須化しており、部門管理者には2級取得を必須としています。その結果、会社全体の医療や経営に対する知識が、高いレベルで標準化され、さまざまな業務の進行がスムーズに進むようになりました。

組織全体が一つレベルアップする手段として、非常にオススメです。

 

執筆者:安枝 好之(やすえだ よしゆき) 1級医療経営士