【医療経営士コラム】注目の医療ドラマ「コウノドリ」(2015.10.20)

先週の金曜日からスタートしたドラマ「コウノドリ」
弊社内でも、話題に上ることが多く「綾野剛が原作のイメージ通り」だとか、「次週予告を見ただけで涙が出てきた」など、感想を言い合っています。
原作は、同名の漫画。主人公は、原作者の奥様の出産の際、主治医だった先生をモデルにしているそうです。
漫画は周産期医療に関わる医療従事者にも評判が良いようで、joy.netのアンケートでも、「『コウノドリ』は現代の周産期医療に立ち入っている。(小児科)」という声が届いていました。
■取材に基づいたリアルな描写
最近原作漫画を読破したのですが、リアルな描写に胸を打たれました。
私自身、今年の6月に妻が双子を出産。
29週で破水。MFICUに入院後4日目に陣痛が始まり、緊急帝王切開で出産という、戸惑いと不安の中での出産でした。
超低出生体重児と極低出生体重児として生まれた娘は2ヶ月間NICUに入院。
周産期医療の現場で頑張る医療従事者の方に大変お世話になった身です。
「コウノドリ」の漫画に出てくるエピソードは、自分が経験したことも多く、出産した側からは、しっかりと取材して描かれているのだと感じています。
■妊婦への意味の無い偏見に対するメッセージ
ネット上での意見を見ていると、妊婦が妊娠中に受ける意味の無い偏見を「コウノドリ」はしっかりと批判してくれているという声が多く出ています。
「帝王切開で出産した人は、楽に出産している」や、「無痛分娩で出産した人は子供への愛情が薄くなる」など、根拠のない批判に悩まされている女性も多いようで、そういった偏見を主人公が否定するシーンに、爽快感を感じている読者も多いようです。
■悪のいない登場人物に医療に対する敬意を感じる
医療ドラマや医療漫画には、大抵主人公と敵対するような、いわゆる「悪者」となる医師が登場するのですが、「コウノドリ」ではそういった立ち位置の登場人物は存在しません。すべての医療従事者が、命を助けるために真摯に患者と向き合っています。
その点がよくある医療漫画との違いで、そういった人物描写に、医療従事者への強い経緯を感じます。
漫画とドラマは細かい部分では違いが出てくるかと思いますが、今後の展開が楽しみなドラマです。