【医療経営士コラム】「開業支援勉強会」に参加して考えたこと(2015.06.26)

最終更新日:2018.06.21
【医療経営士コラム】「開業支援勉強会」に参加して考えたこと(2015.06.26)

先日、「開業支援について」の勉強会に、首都圏担当エージェントの上野と参加してきました。

医師の求職支援サービスをしていると、転職か開業かで悩んでいる先生、開業準備のために常勤先を退職し、非常勤勤務を探している先生など、開業についての相談を受けることも多いです。
医師のキャリアの相談に乗る立場として、最新の開業事情を聞くことができましたので、ご紹介します。

■増え続ける診療所。首都圏は飽和状態

1993年、診療所は約84000件、2013年は約10万件と、診療所は20年で16000件増えています。首都圏、特に東京23区内では、診療所は飽和状態。しっかりと診療圏の情報を集めることが重要となります。
開業したはいいが、経営が安定しなければ意味がありません。多額の借金だけ残して勤務医に戻る先生も多くいると聞きます。

開業を考えている先生は、どこに開業するかを決めることが最も重要になります。

■開業を成功させるキーワードは地域包括ケア

病院の経営と同様に、診療所の経営も地域包括ケアとの関わりあいが重要となります。
地域包括ケアの中で、しっかりとした役割を持つことで経営が安定していきます。

個人的には、特に内科の診療所においては訪問診療が最も重要になると考えていましたが、今後急性期病院の外来診療が減っていく中、診療所に来る外来患者が増えていくので、外来に特化した診療所でも勝機は十分あるようです。
外来も訪問診療も行うクリニックというのも多いですが、どちらも中途半端になってしまい結局うまくいかなくなってしまうこともあるようです。医師2~3名の体制を敷けばうまくいくでしょうが、1人で両方やる場合は綿密な計画が必要となります。

どちらにせよ、開業前に外来か訪問診療かなど、方向性をしっかりと決めておき、周辺の医療圏の中で果たす役割を明確にしておくことが重要となります。

■開業コンサルタントなどの相談相手ははどのような人・会社を選ぶべきか?

開業のためには、やはり開業コンサルタントなどの相談役が必要不可欠。でもどういった基準で選ぶべきなのかわかりにくいですよね。

今回の勉強会に参加して感じたことは、開業する形態や場所に合わせて開業コンサルタントなどを選ぶということが重要なのではないかということです。

講師の方は、医療モールへの開業支援を得意とする方でした。医療モールのメリットは複数の診療所が集まるため、相乗効果で外来数を増やしやすいという点。そのため、外来を主軸とした診療所を考えている先生にオススメとなります。
逆に在宅診療を主軸に置いている先生にとっては、ベストな開業支援コンサルタントとは言い難いかもしれません。

調剤薬局との関わりあいの深い開業コンサルタントであれば、資金的な面で安く開業できるというメリットがありますが、立地面など自由が利きにくい部分も出てくるかもしれません。また、処方箋が出ない診療科、美容系や歯科系などでは、調剤薬局関係の開業コンサルタントは利用することができません。

また、地域包括ケアシステムがしっかり構築できているような土地への開業であれば、その土地の開業医の方に相談するなどするのも良いかもしれません。

このように、相談相手を選定する前に「自分がどのような形態や土地へで開業したいか」というのを、多少は決めておかなければならないです。

■開業と転職で悩んでいる先生も是非ご相談を

開業と転職で悩んでいる先生は、無理に転職を勧められそうで、求職支援サービスへの登録をためらわれるかもしれません。
ただ、私たちは先生に取って開業がベストだと判断すれば、無理に転職を勧めるようなことはしません。先生の開業が成功するために、できる限りのお手伝いをさせて頂きます。
開業準備中の非常勤勤務の紹介や、数年後の開業を考えている先生には、2~3年の勤務でも受け入れてくれる医療機関を紹介することもできます。

開業と転職で悩んでいる先生も、是非ご相談ください。