眼科への転科を考える際に知っておいてほしい事

最終更新日:2017.09.05
眼科への転科を考える際に知っておいてほしい事

 全国的な医師不足と言われる中、眼科や皮膚科に転科する医師が増加し、医師の偏在が取り沙汰されています。

特に眼科は他科出身の医師が増えており、転科を受け入れる医療機関が多数存在します。

ここでは、なぜ眼科は人気があるのか、転科によるメリット、転科をする際のステップや注意点などを考えました。

反対に眼科から他科へ転科するケースもご紹介し、スムーズに転科を進める方法もお伝えします。

医師が眼科へ転科する理由

眼科の魅力は、外科と内科の両方の領域を満たしていると言われ、増加傾向にある白内障や緑内障の治療だけでなく、糖尿病や甲状腺など全身の疾患との関連を掘り下げられる点が興味深いといった声が聞かれます。

生活に直結している「眼」の治療を行い、患者から感謝される機会が多いことは、眼科医の醍醐味と言えるでしょう。

眼科の魅力は様々ありますが、その中でも医師として働きやすいという一面があります。

当直やオンコールがなく、ほぼ定時で帰れるのは医師のQOLを上げるためにも大切なポイントであると言えるでしょう。

また、眼科は早くから手術の経験ができ、一人前になるまでの研修期間が他科と比較して短い点も挙げられます。

診断が明確である、治療の手段が豊富にあることも眼科の魅力と言う医師もいます。

臨床では、子供からお年寄りまで多くの患者を幅広く診察することができます。

患者に喜ばれる仕事の1つとして、斜視や眼瞼下垂手術など見た目に関わる症例もあります。

さらに、命に直結しない疾患が多い眼科は、訴訟のリスクが低いといった点も人気の理由です。

かつてはコンタクトレンズの外来も人気がありましたが、最近では医師の処方がなくても購入できるサービスがあるため、この分野はかつてと比べるとあまり伸びていません。

眼科への転科を経験した医師の理由を見てみると、生活スタイルに合わせるための転科や、高齢化に伴う白内障や緑内障に興味を持ったこと、実家や親族の医院やクリニックの継承などが挙げられます。

手術のスキルが生かせるという外科から転科する医師が最も多く、脳外科から眼科、心臓外科から眼科などの転科が見られます。

他には産婦人科から眼科、救急医から眼科、小児科から眼科というケースもあります。

転科によって年収が下がる場合もありますが、それでも眼科の平均年収は1,500万円程度と言われていますので、決して低い額ではありません。

平成26年(2014年)に厚生労働省が発表した「医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」によると、眼科医の数は12,938人で医師全体の4.4%と低めですが、女性医師の割合は内科に次いで2番目に高く、このことから眼科特有の細かい作業・手術や勤務時間が定まっていて働きやすいといったことが女性に向いていると言えるでしょう。

(参考URL:厚生労働省 平成26年(2014年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況

 

眼科へ転科するためには

それでは、実際に眼科へ転科するためにはどのようにすれば良いのでしょうか。

眼科の専門医資格を取得するには4年間の研修が必要になるため、もし転科を考えている場合は専門医資格取得のために早めに転科するのが良いでしょう。

眼科においては、他科出身の医師を受け入れる体制の医療機関が多いことが特徴です。

中には後期研修制度に参加を受け入れる大学病院もあり、各種の研修指導を丁寧に行っているようです。

様々な経歴を持った医師が、切磋琢磨しながら学べる場としては最高の環境です。

転科後は一般的に、診断や治療、臨床などについて先輩の医師や専門医が指導を行い、疾患の知識に関しては独学が必要です。

研修医の記入したカルテのチェックの際に、アドバイスを受けられることもあります。

近年ではカルテもIT化されているので、システムの使い方を覚えればさほど問題はないでしょう。

手術はマンツーマンの指導体制で、症例の多い白内障から始まります。

専門医認定施設の規模によって変わってきますが、大学病院であれば約一年程度で多くの症例を経験する事ができるでしょう。

他の症例に関しても指導医の元、一緒に手術を行いながら技術を習得します。

多くの医療機関では、眼科の領域に対して情熱と共に向学心を持ち、円滑なコミュニケーションが取れる人材ならあまり深く経歴は問わない傾向があるようです。

また、眼科医としてステップアップするには、「日本眼科学会専門医」を取得する必要があります。

専門医取得の認定病院かつ、転科をした医師でも受け入れてもらえる機関を探しましょう。

資格を取得すれば仕事の範囲が広がり、万が一転職する際も有利になります。

合併症のある一般内科、循環器科、脳神経外科などで幅広い症例を経験する機会もあるかもしれません。

さらに、サブスペシャリティ領域として角膜や網膜、水晶体、小児眼科などの専門分野を掘り下げていくことも可能です。

 

眼科へ転科する際の注意点

眼科への転科を決心した場合、注意する点がいくつかあります。

どの科にも言えますが、新しい分野を極めるには大変な努力が必要と覚悟しておきましょう。

特に眼科は他科から転科してくる医師が多いため、ライバルがたくさんいます。

基本的な治療や手術だけでなく、他の症例も研鑽を積んでいかないと眼科医として花が開かない可能性があります。

また、他科に比べてQOLを重視できる診療科ではありますが、患者数も多く、難治性の緑内障や、各種の角膜疾患、網膜剥離など重度の疾患も多く見られるため想像以上にハードな部分もあることを心に留めておくと良いでしょう。

さらに、医療ミスの問題が記憶に新しいレーシック手術もニーズが高まっていますが、「眼」は体の中でも最も生活に密着している臓器であるため、失敗は許されません。

加えて、万が一転職をする場合、眼科医が増えているために専門医の資格がないままでは非常に厳しい事実があることも頭に入れておきましょう。

ただし、高齢化に伴って白内障や緑内障、加齢性黄斑変性などの患者が増えるため、眼科のニーズはさらに高まると予想されます。

スマホやパソコンなど、通信機器の発達で視力低下などの患者の増加も考えられます。

 

眼科から転科するケースは?

ここまで、眼科へ転科する場合をお伝えしてきましたが、反対に眼科から他科へ転科するケースも多々あります。

実際にやってみたけれど自分に合わない、大学病院の激務に疲れた、今のスキルでは不安、などといった声があります。

特に、「眼科を専門にやってきたが、やはり全身の疾患を診たい」と内科に転科するケースは非常に多いようです。

中にはホスピスの分野に興味を持ち、まず内科の経験を積むために転科したという医師もいます。

他にも、眼科から健診や人間ドックに転科、眼科から美容外科に転科した医師もいます。

いずれにしても、転科の際は入念な下調べが必要になり、的確な情報を集めなければなりません。

実際に転科をした医師の経験談も参考になります。

転科を効率よく進めるためには、医師向けの転職サイトやエージェントの登録をおすすめします。

登録は無料で、個人情報の保護も厳重に行っているため、安心してご利用いただけます。

転科に関する疑問や不安はキャリアのプロが丁寧に対応し、活動に対してのアドバイスや有利な情報もお届けします。

医師にとって転科は勇気のいる行動であり、一生に一度のことです。

転職エージェントサイトでは将来を見据えて転科を考えている医師の皆さんに手厚いサポートを提供しています。

今後のキャリアプランでお悩みのあなたに
気軽にキャリアのご相談してみませんか?

気軽に医師キャリアの相談をしてみる▼