美容外科・美容皮膚科への転科を考える際に知っておいてほしい事

最終更新日:2017.09.05
美容外科・美容皮膚科への転科を考える際に知っておいてほしい事

医師が美容外科へ転科する理由

日本美容外科医師会のホームページによると、

“自分の容姿にコンプレックスを持ち、引っ込み思案になり、十分な自己表現ができないとすれば、それは容貌が心を歪めているのではないか”

(引用元サイト:日本美容外科医師会

と記載しており、容貌を治療することで心のケアまたは生活の質を向上させようとするのが美容外科の基本方針になります。

美容外科は1978年に診療科として認可された比較的新しい診療科で、身体各部の組織にメスを入れ、それが及ぼす精神的負担の軽減および美的観点の向上を目的とする分野であります。

身体は両親から譲り受けたものだからあえて意図的にメスを入れたりしてはいけないと考えおり、美容整形に対してネガティブなイメージを持っている人が少なくはありません。

しかし、精神的なコンプレックスを払拭することで、内向的な性格が解消され、人間関係が円滑になることができるのであれば場合によっては良いのではないでしょうか。

形成外科と美容外科の区別がわかりづらいという方もいますので説明しておきますと、美容外科を訪れる方は「患者さん」ではありません。つまり病気ではないのです。

容姿がコンプレックスになっていますが、機能的には全く問題ありません。

日常生活での支障や、機能的に問題がある場合、それは形成外科の分野であると言えるでしょう。

形成外科の目的は美容を目的としているのではなく「形成」し、機能の回復をすることが目的です。そのために健康保険の適応になることがほとんどです。

患者の疾患を治療することを目的として医師になった人が多い中、美容外科を選ぶ医師がいる理由はどういったことからなのでしょうか。

美容外科の医師は他の診療科と比べて年収が高いと言われています。

このことを理由に美容外科に転職を考える医師が割と多いと考えられます。

保険診療ではなく自由診療になるため、料金やサービス内容を医師の裁量で決めることができます。

そのため、テレビCMで美容外科の宣伝を見たことがある人も多いと思います。

美容外科の年収を調べてみると、平均年収は20代でも700万円程度で、経験を積めば40代で2,000万円に到達できると言われています。

しかし、施設の規模や設備などにより差が多いとも言われています。(引用元サイト:給料BANK 美容整形外科医

 

美容外科へ転科するには

美容外科医になるには大きく分けて2つのルートが考えられます。

一つ目は、形成外科から転科するルートです。形成外科の経験が美容外科では大いに生きてきます。

二つ目は、外科系の診療科を経験し、一般的な診療や手術などを経験してから美容外科医になる方法があります。

このような理由から日本形成外科学会に所属し、専門医となってから、日本美容外科学会の会員となる人が多いです。

しかし、日本には「日本美容外科学会」と呼ばれる学会が2つ存在します。

1966年に「日本美容整形学会」を前身として、1978年に「美容外科」の公的認可を受けて「日本美容外科学会」と改称した学会です。

もう一つは、もともと「日本整形形成外科研究会」を前身とした「日本美容外科学会」であり、先に述べた形成外科を中心とする開業医や大学病院、一般病院勤務の形成外科医で構成される学会です。

自分のもともとの診療科から入りやすい学会が異なってくるでしょう。基本的には医師であれば転科自体は可能です。

 

美容外科へ転科する際の注意点

現在の美容医療業界では、競合が多く手術のミスや術後の急変、美的に思っていた仕上がりと異なるなど患者さんからのクレームが多い診療科になります。中には訴訟問題に発展する事例も出てきます。

美容外科は健康保険の適応外であり、自費治療なため、患者の金額の負担が大きいことと、術後の見解が患者と医師の間で異なり、訴訟に繋がるといったケースが度々見受けられます。

医師の資格を持っていれば美容外科への転科は事実上可能なため、経験が浅い医師の処置による問題が起こりやすいと言えるでしょう。転科する際には、指導してくれる医師がきちんといる施設を選定しないとトラブルに巻き込まれる可能性があるため指導体制を確認することがオススメです。

美容外科に来る患者さんがどのような目的で来院するかを考えられればトラブルを未然に回避することができるでしょう。

 

美容外科から転科するケースは?

美容外科から転職したいと考える理由の1つは、接客業の要素が多くて嫌になったということが考えられます。

美容外科は自由診療なため、患者はお客様という考え方が非常に強い傾向があります。

保険診療の病院よりとは違った患者との接し方が必要です。このような体制に疑問を感じて、一般の医療機関へ転職するといったケースもあるようです。

また、美容外科施設の中には、営業的ノルマを課している施設もあるようです。

このような場合に、営業ノルマが厳しくて辞めるといったケースもあるようです。ノルマがあると医療機関とは違った職場上の立場・序列が出てくるため人間関係が煩わしくなるといったことも考えられます。

また、美容外科での経験が「臨床経験」として考慮してもらえないこともあり、将来性を考えて転職する医師もいます。

このような理由から美容外科から他診療科へ転職を考える場合が多いようですが、先に述べた通り美容外科は年収が他の診療科より高い傾向にあります。

そのため、年収アップを目指した他科への転職は案件がないわけではありませんが、離島の診療所など医療過疎などの地域にいくなどではないと非常に難しいと言えるでしょう。

転科先としては、もともと形成外科出身であれば形成外科に戻るという医師が多いです。

または、美容皮膚科寄りの診療をしていたのであれば皮膚科医に転科する医師も多いです。

美容外科・美容皮膚科は他診療科と比べて特殊な診療科になるため、美容外科への転科を考えている方はきちんと先のキャリアプランも考えた上で転科をするべきかもしれません。

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