常勤の呼吸器外科医・胸部外科医が転職する際に知っておくべき事

最終更新日:2017.09.06
常勤の呼吸器外科医・胸部外科医が転職する際に知っておくべき事

近年では画像診断技術の進歩に伴ってがんの早期発見率が高くなりましたが、依然として日本国内の死因の1位はがんです。

がんの中でも、男性は肺がんがトップ、次いで胃がんとなっています。女性は大腸がん、肺がんの順で発表されています。

今後もがんの発症率は増える傾向にあるため、肺がんの手術にあたる呼吸器外科医の需要は益々高まることでしょう。ここでは呼吸器外科医を含む胸部外科医の転職について考えてみました。

呼吸器外科医・胸部外科医のキャリアパスと転職動向

胸部外科である呼吸器外科・心臓血管外科・食道外科の医師は、手術のための高度なテクニックを習得することが必要です。

多くの大学病院の呼吸器外科では、胸腔鏡下手術を行う施設が整い、充分なトレーニングが積めるようになりました。

また、最近では若い人の間で気胸が増加しているために胸腔ドレナージの手法も欠かせません。さらに、注目されている多汗症に対する胸部交感神経遮断術の技術の習得も必要です。

治療の一環として、放射線療法や化学療法などの知識も求められます。

心臓血管外科では、救急で運び込まれる急性大動脈解離や大動脈瘤切迫破裂などの対処が要求されるため、研鑽を積んで高度なテクニックを身につける必要があります。

食道がんを扱う食道外科では、内視鏡の技術を磨いて「消化器内視鏡技師」の資格を目指すこともできます。

いずれも高い専門性が要求され、集中的な治療を行う科であるため、技術はもちろん体力も養っておく必要があることは言うまでもありません。

それぞれに経験を積んだ医師は、「外科専門医」や「呼吸器外科専門医」「呼吸器指導医」「気管支鏡専門医」「心臓血管外科専門医」「消化器外科専門医」や「がん治療認定医」などの資格取得を目指します。

将来、大学病院に残る場合は研究職や教授の道へ進みます。

また他のがんセンターなどの専門施設で腕を磨いて各病院で診療の中心になる方法、地域密着を重視した医療機関で院長の職を目指す方向などがあります。

さらに日本が誇る高い技術力をアピールし、海外留学など国際レベルで自分の力を試す方法もあり、様々な形で活躍できる科と言ってもよいでしょう。

呼吸器外科の場合、現段階では患者が多く医師が不足している状況なので、大規模病院や中核病院で空きがあればすぐにでも転職ができます。

タイミングが合わない場合は遠方も視野に入れ、自分の能力が充分に発揮できる転職をしたいものです。

一般に心臓血管外科は求人が少ないため、新規開設した医療機関などの募集などをこまめにチェックする必要があります。

食道外科などの消化器外科は、都市部よりも地方の中小規模の病院での需要が多くなっています。

胸部外科としては、脂の乗った時期に転職してスキルアップを図り、将来に備えて自分の居場所を構える医師が増えています。

 

呼吸器外科医・胸部外科医の平均年収は?

呼吸器外科医を含む胸部外科医の年収は、他の外科に比べて少々高額と言えます。

医局を出た勤務医の場合、専門性とスキルを生かせば、交渉次第で当初の条件より大幅に上がる可能性もあります。

呼吸器外科の年収は地域によってばらつきが見られ、平均は1,000万円ほどですが2,000万円近くの報酬を提示している医療機関もあります。

心臓血管外科も同様で、平均は約1,000万円~1,200万円ですが、関東圏では1,600万円くらいと高額になります。

食道外科は消化器外科医の年収として調べてみました。こちらも地域や年齢で差があるため全体としては約1,000万円~2,000万円の範囲と考えて良いでしょう。

 

これからの呼吸器外科医・胸部外科医に求められるスキル

 医療技術が進歩すると脳や心臓の疾患で死亡する数が減りますが、その結果高齢者が増え、がんの患者の比率が増加するという矛盾が起きています。

先進国の高齢化社会では、がんに対する治療が増え続けると言って良いでしょう。

胸部外科では、安定した手術の技を得るには10年を要し、その後も年間100例の手術をこなしていればスキルが保てると言われています。

呼吸器外科医の場合には、画像診断力をはじめ、完全胸腔鏡下手術や放射線治療などの低侵襲治療の技術や知識はもちろん、化学療法や緩和ケア、加えて術後の管理も網羅していれば選択範囲は大きく広がります。

高齢者の手術や生活を考慮する治療など、状況に合わせた対応ができればさらに高い水準が保てます。

心臓血管外科の場合、最先端の医療機器を扱う腕はもちろんですが、手術には一般内科や循環器内科、麻酔科、リハビリテーション科などとの連携が必要になるので、コミュニケーション能力も重視されます。

また、ペースメーカー植込み手術や下肢静脈瘤手術の技術があれば、転職だけでなく開業にも有利と言われます。

食道外科の場合は、内視鏡の技術や治療の他に、放射線療法や化学療法などの知識もあれば問題ないでしょう。どの科も専門医などの資格があると有利に転職が進められます。

胸部外科医は将来を見据えて積極的に動き、目標を定めて自らを高める意識のある人が重要視される傾向にあります。

 

呼吸器外科・胸部外科の転職でのオススメ求人

呼吸器外科を含む胸部外科の転職は、医療機関の体制で大きく異なります。

手術だけ行う所もあれば、手術と術後管理の両方を担当する所もあり、「呼吸器科」全般を診ることが求められる施設もあり、自分がどのような仕事をしたいかによって転職先も変わってきます。

一方で、転職を機に呼吸器内科への転科を選ぶケースも多くあります。

胸部内科の転職の際は、下記のポイントもチェックしておきましょう。

  • がんやその他手術の年間件数
  • 手術室の設備や状況
  • 麻酔医の人数や体制
  • 在籍医師の勤務体制や専門
  • 関連大学の状況 

しかし、忙しい業務の間に1人で調べるのは大変な労力が必要になります。

女性医師など子育て中の医師の場合は、ワークスタイルの希望もあることでしょう。職場探しの情報集めには、医師専門の転職サイトの力を借りるとスムーズに進みます。

「Dr.転職なび」では、医療経営士の資格を持ったスタッフが全国11箇所で案件を紹介するため、納得のいく方法で転職を有利かつ円滑に進めることができます。不安な点や心配なことは、どんどんご相談ください。

呼吸器外科などの胸部外科は、外科治療、化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療が行える魅力的な科です。

患者とその家族、そして医学界の将来ためにも、培った技術を大いに発揮できる転職をしましょう!

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