常勤のリハビリテーション科医が転職する際に知っておくべき事

最終更新日:2017.09.06
常勤のリハビリテーション科医が転職する際に知っておくべき事

病気や怪我などによる障害が残った患者に対し、日常生活が可能なレベルまでの回復を目的にサポートするリハビリテーション科医。

リハビリテーション科医の募集は年々増えていますが、実際の医師数が少なく慢性的な不足という状況が起きています。

今回は、求人が増加する背景と人材育成が進まない理由、リハビリテーション科医の転職の動向や気になる年収、求められるスキルと転職の際のポイントなどをまとめました。

リハビリテーション科医のキャリアパス・転職動向

近年では、リハビリテーション病棟の施設が急増しています。特に都心での増加が著しく、リハビリテーション科医のニーズが高まっています。

その背景には、平成20年(2008年)の診療報酬改定において在宅復帰率が評価され、医療機関が退院後のサポートに力を入れていることや、病床転換に伴った老人保健施設の増設などがあります。

また、ここ二度ほどの診療報酬改定でも充実したリハビリテーションを行うよう提案しているため、新しい専門病棟が増設されている状況です。

今後は高齢化社会の影響を受け、地域包括ケアに乗り出す医療機関も増えると予想されます。

しかし、このような背景があるにもかかわらず、リハビリテーション科医は平成24年(2012年)の時点で2,090名、2年後の平成26年(2014年)では2,301名と210名ほどしか増えていません。

その理由としては、リハビリテーション科を設けている大学が少ない、そのため実習や現場に触れる機会がなく将来設計ができない、リハビリの開業医が少なく接点がない、などが考えられます。

日本リハビリテーション医学会でも、リハビリテーション科医の不足は厳しい状況にあるため、専門医や指導医を早急に増やすことが課題であると提言しています。

時代と共に増加するリハビリテーション科医のニーズに対し、早めの対応が待たれます。

リハビリテーション科医は、指定された医療機関で研修を重ね「リハビリテーション科専門医」の資格が取得できます。

さらに「認定臨床医」や「指導医」の資格も目指せます。日本整形外科学会が認定する「運動器リハビリテーション医」という資格もあります。

平成29年(2017年)3月の時点で、リハビリテーション科専門医は2,141名登録されており、およそ30%が女性医師と報告されています。

将来の方向性として、病院での診療を行う場合は整形外科や脳外科などの症例を経験しながら、院長職などを目指します。

地域の医療に携わる場合は、看護師や介護士、ケアマネージャーと連携して計画を立てながら、訪問リハビリなどで診療のリーダーとして活躍できるでしょう。

また、大学院では脳の可塑性やリハビリテーション医学の方面を専門的に研究し、教授の道へ進みます。

実際にリハビリテーション科医を募集している現場は回復期のリハビリテーション病棟が多く、脳血管障害や外傷性脳損傷など、運動器リハビリテーションが必要な患者を対象とするものです。

脊髄損傷など重度の障害を持つ患者を対象とした施設は、まだ少ないために対応が急がれます。

また、高齢化社会を反映して老人保健施設からの求人も目立ちます。募集している医療機関によって患者層が異なるため、転職の際は細かく調べておきましょう。

リハビリテーション科に限っては他科からの転職が約8割を占め、同診療科内での転職は2割程度に留まっていると考えられます。

整形外科だけでなく、内科、神経外科、脳神経外科の経験も評価され、リハビリテーション科に挑戦する熱意を持った医師の求人が多数出ています。

「興味がある医師募集」と掲げる施設や、あえて初心者の医師を募集する医療機関もあり、最近では若い年齢層の医師も歓迎されています。

転職の傾向としては、経験を積んだ40代以上の医師が回復期の患者をメインに診るケースと、若い医師が今後の日本を見据えてリハビリテーション科に転職するケースが多く見られます。

 

リハビリテーション科医の年収は?

リハビリテーション科の募集では、年収がおよそ1,200万円~1,400万円の案件が一番多く、次いで約1,400万円~1,600万円になっています。

地域で見ると、甲信越で1,400万円以上の高い年収を提示している所が多く、病床数が多い県で不足するリハビリテーション科医を募集した結果と予想されます。

また、医療機関によっては当直無し、外来無しの条件で1,500万円以上、リハビリテーション科専門医を優先して2,000万円も可能といった案件も見られます。

さらに、リハビリテーション科医が少ない地方の病院では住宅が用意されている案件もあり、タイミングが合えば有利な条件で転職が進められる場合もあります。

 

これからのリハビリテーション科医に求められるスキル

厚生労働省によると、2025年には65歳以上の高齢者は3,657万人に上り、その内5人に1人が認知症の可能性があると報告しています。

認知症は、初期に運動療法やリハビリテーションによって進行を遅くする効果があると言われます。今後は、このような患者に対してのリハビリテーション医療も発展していくことでしょう。

募集の際によく聞かれる内容は、「専門は何科か」「資格は取得しているか」などです。得意とする領域は何かがポイントになるので、自分の積み上げてきた実績を整理しておきましょう。

リハビリテーションは患者一人ひとりに合わせて、異なる治療計画がたてられます。そこで、リハビリテーション科医は患者の気持ちに寄り添い、長い目でゆっくりサポートしていく人柄も求められます。

さらに他科の医師との連携が不可欠なため、チームをまとめる力も必要です。

リハビリテーション科医の仕事は、診断や治療をはじめ、リハビリテーションの計画、各種療法の管理、義肢や装具などの処方などがありますが、新しい分野に挑戦する意欲があれば問題ありません。

職場はオン・オフがはっきりとしており計画が立てやすいので、子育てをしている女性医師も比較的働きやすい科と言えます。

医療機関によっては外来や訪問リハビリテーションの業務もあるため、転職の際は内容を確認しておきましょう。

 

リハビリテーション科における転職でのオススメ求人

特に若い医師がリハビリテーション科に転職する場合は、専門医の資格取得が気になるところです。

専門医取得のための研修施設は、平成29年(2017年)3月の時点で全国に624ヶ所あります。基準を満たしている医療機関は、症例が多く他の面でも充実していることが特徴です。

その他にも、リハビリテーション科医の転職の際にチェックしたいポイントは

  • 診療数や症例、領域
  • 設備や診療方針
  • PT(理学療法士)、OT(作業療法士)などのスタッフ数
  • 常勤の医師の情報や体制
  • 担当業務やシフトの状況
  • 脳神経外科、整形外科など他科との連携
  • 地域の医療機関との連携
  • 訪問リハビリの有無
  • 転科の医師でも可能か
  • 学会の参加状況
  • 病院の立ち位置や経営状態

などがあります。

しかし、このような細かい内容を病院ごとに調べるのは大変な労力が必要です。

そんなときは、医師専門の転職サイトや紹介会社を利用すれば、忙しい合間にも効率よく転職活動が進められます。

「Dr.転職なび」では、医療経営士の資格を持ったエージェントがていねいに転職のサポートを行い、細かい情報や聞きづらい内容も調べて報告します。

非公開求人の紹介などもあるので、第三者の力を上手に活用してください。

今後は高齢化や国の対策など、社会の状況に伴ってリハビリテーション科はますます需要が高まると予想されます。

特に若い医師は、10年20年のスパンでキャリアを構築して行ける分野です。リハビリテーション科で、回復の喜びを一緒に分かち合いませんか?

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