時間を有効活用したい人にオススメ!産業医アルバイトの仕事内容

最終更新日:2017.09.05
時間を有効活用したい人にオススメ!産業医アルバイトの仕事内容

近年では、通常の勤務に加えて産業医のアルバイトをする医師が増えています。

定時で帰宅が可能で給与も安定しているために、ライフワークバランスを重視したい医師から注目されています。

産休や育休から復帰した女性医師も、産業医をアルバイト先として選ぶケースが多々あります。

ここでは、産業医として働く際の資格や業務内容、気になる収入やメリットデメリット、産業医アルバイトの求人情報を集める方法などをまとめました。 

専属か嘱託かなど、産業医の働き方と種類

産業医は一般に言う臨床医の業務とは異なり、事業所などで労働者が健康に働けるよう指導やケアなどを行います。

厚生労働省の調査によると、平成26年(2014年)12月の時点で全国に届出されている医師数は 311,205 人と発表されています。

平成19年8月の時点で日本医師会の認定産業医は70,922人、現在では約8万人と言われているので、医師の3~4割は産業医の資格を持っている計算になります。

産業医の働き方としては、次の2つに分かれます。

専属産業医

企業に属して社員と同じ就業規則、待遇で働きます。

常に1,000人以上の労働者がいる企業と、指定されている特殊な業務内容で500人以上の労働者を雇う企業では専属産業医を1人選任しなければなりません。

3,000人以上の労働者がいる場合は、専属の産業医が2人以上必要です。

 

嘱託産業医

労働者が常時50~999名の企業では、嘱託産業医を置く形式が取れます。

企業に合わせて月に1回ほどのペースで訪問し、労働者の健康管理などを行います。産業医のほとんどは嘱託で、アルバイトも嘱託産業医に入ります。

普段は勤務医や開業医として働いており、休日や指定された日に企業に出向く医師もいます。

様々な派遣会社に登録して産業医のみで働く医師もいますが、おそらく全体の数%に満たないだろうと言われています。

次に、産業医の種類について見てみましょう。

 

精神科産業医

メンタル産業医とも呼ばれ、精神保健指定医や精神科専門医などの資格を持つ産業医を指します。

労働者のメンタル面のサポートを重点的に行う場合に適しています。

 

内科産業医

認定内科医や内科系の専門医の資格を持つ産業医です。

健康診断の業務や、健康管理を重点的に行う場合に適しています。

公衆衛生や産業衛生の産業医

産業衛生学会専門医、労働衛生コンサルタントの資格を持つ産業医です。

企業全体の衛生管理に力を入れる場合に適しています。

 

労働衛生コンサルタント

国家資格である労働衛生コンサルタントを持っていると、産業医として働くことが出来ます。

一般の医師や産業医が、この資格をプラスして取得する場合もあります。

 

近隣の開業医の産業医

近くで開業している医師に産業医を頼む企業も多く見られます。

労働者がすぐに受診できることがメリットですが、最低でも月に1度のペースで訪問する必要があります。

 

MBA資格を持つ産業医

MBA(Master of Business Administration)とは「経営学修士」のことです。

MBAは、世界各国のビジネススクール(経営大学院)で一定の研修を受けて取得するビジネス学位です。

MBAを取得している産業医は、離職率を減らしていきたいなど、経営コンサルティングの視点を取り入れたい企業に向いています。

 

大学病院の産業医

産業医科大学をはじめとする各大学病院の医師が産業医の資格を持っているケースです。

大学病院での診療の際などに有利です。

 

ひと口に産業医と言っても、様々な形があることがわかります。それでは次に、実際に産業医として働く場合について詳しく見て行きましょう。

 

産業医アルバイトは医師免許があれば良い?

産業医として働くには、アルバイトの場合も医師免許だけでなく下記の要素を満たさなければならないとされています。

“「産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならない。」”

引用:「労働安全衛生法 第13条第2項」 

としています。この中の「厚生労働省が定める要件」とは

  1. 厚生労働大臣の定める研修(日本医師会の産業医学基礎研修、産業医科大学の産業医学基本講座)の修了者
  2. 労働衛生コンサルタント試験の保健衛生区分の合格者
  3. 大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、助教授、常勤講師の経験のある者
  4. 産業医として3年以上経験のある者(平成10年9月末時点)

引用:厚生労働省が定める要件

と説明されています。

産業医の資格は、比較的簡単に取得できることから近年では人気が高まっています。

産業医の歴史を遡ると、危険物や劇物などを扱う事業所で働く労働者の健康を考慮し、昭和14年(1939年)に工場法として「工場医」の選任が義務化されたことが始まりです。

後の昭和47年(1972年)に労働安全衛生法で「産業医」という名称が登場しましたが、当時は医師の資格があれば誰でも産業医として勤務が可能でした。

平成8年(1996年)に労働安全衛生法の改正が行われ、先に紹介した産業医としての詳細が定められました。

 

産業医アルバイトの仕事内容と給与

産業医には「5管理」と呼ばれる業務があります。

  • 健康管理
  • 作業管理
  • 作業環境管理
  • 労働衛生教育
  • 総括管理

労働者の健康診断や健康相談をはじめ、作業内容や作業環境の把握と安全の対策、労働安全教育や健康に関する教育、職場全体の衛生管理体制の確認や助言などを行います。

アルバイトは月1回以上のペースで来訪し、事業主と連携しながら業務を進めます。場合によっては体調不良の労働者の応急処置に当たることもあります。

産業医のアルバイトとしての収入は、月1回の数時間の勤務で4万円~5万円という所がほとんどです。

複数の企業と契約をしていれば、かなりの収入が期待されます。

専属の産業医の場合、年収は20代で800万円ほど、平均で1,000万円くらいと言われています。

産業医のアルバイトのメリットは、数時間の勤務のために子育て中の女性医師にも働きやすいという点です。

また、労働者とその家族の病気を未然に防ぐためのアドバイスや健康管理を行うことから、企業全体を診て社会と繋がっている満足感が挙げられます。

さらに、医療の分野だけでなく企業の組織や経営、産業についての知識が広がる点もメリットです。

加えて、企業内の人間関係や仕事の進め方など、労働者の背景を詳しく知ることで精神面と体調の関わりが深く理解できます。

通常の診察ではそこまでの内容を把握できることは少ないため、産業医ならではのメリットと言えるでしょう。

プラスαとして、産業医が配属されている医療機関に従業員が診察に訪れたり、大人数の健康診断を受け入れたりといった利点もあります。

反対にデメリットとしては、通常の勤務と並行してアルバイトをする場合、休日や空いた時間にも仕事を入れると多忙になることが挙げられます。

また、メンタル面での辛さを訴える労働者が多い企業では対応がハードになる場合があります。

さらに、複数の企業に出向く場合は、それぞれの企業の特質をしっかり把握しながらの対応が負担になるケースもあります。

 

産業医アルバイトの求人を探すなら

それでは最後に、産業医のアルバイトを探すおすすめの方法をお伝えしましょう。

最近の傾向では、不況により産業医を配属する企業が減ったため、募集は主に首都圏や都市に集中しており、常に求人が見つかる訳ではありません。

しかし、メンタル面のサポートに力を入れる企業では、積極的に産業医を迎え入れている所もあります。

有利な情報を効率よく集めるには、医師専門の人材紹介会社への登録をおすすめします。

産業医のアルバイトの案件も扱っており、非公開の情報なども優先的に提供してもらえます。

 

以上産業医のアルバイトについて説明してきました。今まで培ってきた分野に産業医という新たな分野を加えることで、医師としての将来性をさらに広げることが出来るでしょう。

本来の業務にプラスして産業医のアルバイトを行う場合は、どちらも手を抜けず、ハードな一面もありますが、やりがいのある仕事であることは間違いありません。

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