医師の休日の過ごし方!なかなか忙しくて休めない医師へ

最終更新日:2017.09.12
医師の休日の過ごし方!なかなか忙しくて休めない医師へ

厚生労働省が平成28年(2016年)に実施した、医師約10万人へのアンケート「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」の結果が発表されました。

調査によると、常勤の男性医師の27.7%、女性医師の17.3%が週に60時間を越える勤務をしていることがわかりました。

今回は、休めない医師の状況や休日が取れた場合の過ごし方、アルバイトを行う医師の実態や、休日が足りない医師への提案などを紹介しましょう。

「忙しい」医師の一日のスケジュール

同じ調査によると、常勤医師の1ヶ月の時間外労働は、ハードな時で過労死ラインの80時間を超えているという事実も判明しています。

休日を満足に取れず、忙しく勤務している医師の実態が浮き彫りになり、早急な改善と対応が必要であることは言うまでもありません。

まずは、一般的な勤務医の1日を見てみましょう。ただし、勤務体制は診療科によって大きく異なります。

  • 8:00頃 出勤 入院患者がいる場合は回診 カンファレンス
  • 9:00  開院 外来患者の診察と治療 手術がある科は行う
  • 13:00  午前の診察終了 昼休み
  • 14:00  午後の診療再開 手術
  • 17:00  病棟の回診 当直スタート
  • 18:00  閉院 器具の整理や事務処理 当番でない場合は帰宅
  • 翌8:00   当直終了 通常勤務

研修医はさらに忙しく、7時前に出勤し帰宅は22時過ぎ、土日も引継ぎや書類作成などで出勤という生活をしているケースもあります。

自宅でレポート作成なども行う必要があるため、日々忙しく過ごしている事がわかります。

また、当番制で必ず医師が行わなければならない当直の回数は診療科によっても異なります。

皮膚科や眼科のように入院患者がいないために当直が全く無い診療科もあれば、産婦人科や救急の現場などは月に10回以上当直をしなければならないという場合もあります。

休日に至っては、月に2~3日休日があれば良い方という医師や、ゴールデンウイークや年末年始などの長期休みでも当直やオンコールなどのために満足に休日を取れないという医師もいます。

中には夏休みの5日間以外はすべて勤務という医師もおり、医師の休日不足は非常に深刻な問題であると言えるでしょう。

それでは次に、ある大学病院の医師のある1週間のスケジュールを見てみましょう。

この他にも、各種学会や研究会、勉強会、取引先の企業との打ち合わせや接待、出張などの予定も入ります。

  • 月曜日 AM 外来
  •     PM 外来 医局の会議
  • 火曜日 AM 研究や実験
  •     PM 検査やレポートのまとめ
  • 水曜日 AM 外来
  •     PM 専門の外来やカンファレンス
  • 木曜日 AM 研究や実験 講義用スライドの作成 
  •     PM 後輩医師の指導 教授回診 医局内打ち合わせ
  • 金曜日 AM 講義 
  •     PM 各種打ち合わせ
  • 土曜日 AM 休み
  •     PM 関連病院で当直(月6回ほど) 研修医の指導

医師が忙しい理由の1つに、深刻化している医師不足が挙げられます。

当直明けは休日にするのが理想ではありますが、全体的に医師が不足しているために当直語に満足な睡眠を取らずにそのまま通常勤務に戻る医師もいるようです。

このような激務を強いられて体調を崩し、退職してしまう医師が増えてしまい、他の医師にしわ寄せとして勤務量が増えてしまうという悪循環に陥る医療機関もあるようです。

そのため、医師の休日は少ないということが言えます。

もう1つは、高齢化社会による患者数の増加です。

高齢者の信頼が厚い病院では外来の患者が後を絶たず、病院の待合室が交流の場になっている医療機関もあります。

外来が多いと診療時間が長引き、結果として勤務時間も長くなってしまいます。

 

医師の休日の過ごし方

次に、医師が休日を取れた場合について見てみましょう。

40代を過ぎると仕事が落ち着いてくるため、休日を充実させている医師も増えてきます。

基本的には、休診日である水曜日や木曜日、土曜日の午後、日曜日などを医師の休日に当てている医療機関が多いようです。

医療系の専門学校が平成27年(2015年)に発表した調査によると、医師が休日に行うことの上位3位は旅行、グルメ、買い物で、少ない休日を旅行という形で満喫する医師が多いようです。

また、睡眠や読書、子供と遊ぶ、温泉などでリフレッシュするなどの回答も得られました。

(参照元サイト:メディカルラボ「現役医師に聞く、医学部受験と医師生活に関する調査」

ある国立大学医学部内の調査では、医師が休日に行うことの1位は趣味、2位が家族サービス、3位が外出という結果が出ています。

4位以降は家事や旅行、スポーツなどの回答が得られました。

(参照元サイト:大分大学医学部 小児科学講座

一方で、休日でありながら患者の診察、症例の研究や勉強、学会の参加、教授の補佐などに当てる医師もいます。

さらに、休日に他の医療機関でアルバイトを行う医師もおり、医師の休日の過ごし方は実に様々であることがわかります。

次の項目では、医師のアルバイトについて見てみましょう。

 

当直が医師の休日になることも

勤務先の医療機関が副業の許可をしている医師の場合、およそ半数近くは何らかのアルバイトをしていると言われています。

診察や当直のアルバイトの相場は時給で約1万円なので、午前のみでも4万円、1日でおよそ8万円の計算になります。

なぜ、医師は貴重な休日までアルバイトをするのでしょうか。アルバイトのメリットとしては、5つ挙げられます。

収入アップを目指す

医師に限らず、収入が多ければワンランク上の豊かな生活を送ることができます。高額な品の購入や旅行だけでなく、学会の参加費用や、学術書の購入に当てる医師もいます。

 

他の症例を経験できる

勤務先の患者数だけでは診られない症例を、アルバイト先で経験する医師もいます。技能や知識の習得など、熱心な医師は休日にもスキルアップを図っています。

 

人脈づくりのため

勤務先だけではなく、幅広い人脈を形成するために他の医療機関でアルバイトをする医師もいます。開業を目的にしている場合、地域での人脈は大切なポイントになります。

 

開業のノウハウを学ぶ

将来の開業に向けて、クリニックでのアルバイトをする医師は多数います。運営やマネジメントのノウハウを直接学ぶには、やはり現場で働くのが一番でしょう。

 

健康についての働きかけをする

外来や当直だけでなく、執筆や講演などの選択肢もあります。市民の健康づくりのため、積極的な働きかけを行う医師もいるようです。

 

転職の下調べとして

将来的に転職を考えている医師の場合、予め現場を知っておくことは大変重要です。特に専門医を取得する際は、内部の状況が把握できている医療機関への転職が望まれます。

 

しかし、休日を返上して働く医師は、本当の意味での休息が取れていません。いったい、医師はいつ休日を取るのでしょうか。

よく聞かれる話では、俗に言う「寝当直」のアルバイトで休息を取るようです。あまり忙しくない病院や診療科を選び、時間は土曜日の19時から月曜の7時などと決めて求人を探します。

パソコンや医学書、食料などの必要なものを持ち込み、当直先でゆっくり過ごすそうです。

 

休日が足りない!そんな医師の方へ

ある研究施設が平成24年(2012年)に発表した調査によると、複数回答で6割を超える医師に疲労感があり、半数近くの医師が健康の不安を感じ、4割以上が睡眠不足を訴えていることがわかりました。

さらに、「ヒヤリ・ハット体験」については、7割近くの医師が「時々ある」と答えています。

疲れを感じている医師ほど、「時々ある」という回答が多い結果が出ています。

(参照元サイト:独立行政法人 労働政策研究・研修機構

 

医療ミスを休日のせいには出来ない

人の命を預かる医師にとって、「うっかりしていた」という事態は許されません。

休みが足りない、睡眠不足という悩みを抱えて心身に疲労を感じている医師の方は大きな事故が起こる前に、働き方を見直す良い機会ではないでしょうか。

また、健康についてアドバイス・治療をしている医師自身が体を壊してしまっては元も子もありません。

「今の働き方は自分に合っているか」「現状よりQOLの向上することができないか」など、自身が置いている状況を改めて考えてみて、自身のワークライフバランスがしっかりと保たれているか考えてみることをおすすめします。

大まかでいいので一度、求人情報などに目を通してみると今の勤務状況と比較することができ、具体的にイメージが湧いてくると思います。

人材紹介会社の転職エージェントでは、休日が足りないと悩む医師の皆さんに様々な提案を行っています。

転職に興味のある方は一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

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