医師がアルバイトする際に知っておくべき事

最終更新日:2018.06.20
医師がアルバイトする際に知っておくべき事

医師の定期アルバイト、スポットアルバイトって何?

医師には常勤と非常勤という働き方があります。

常勤医師が一つの病院に所属して働くのに対して、

非常勤医師は正規雇用ではなく、常駐しません。決まった曜日や日数・時間などで働き、給与は時給制か日給制になります。

アルバイトには、定期アルバイトとスポットアルバイトがあります。

定期アルバイトは、医師数が不足する曜日や、医師数が少ない診療科に計画的に非常勤医師を配置します。

一方でスポットアルバイトは、いわゆる「日雇い」求人です。当直業務(夜間勤務)や健康診断、ワクチン接種等の業務を行います。

常勤として働きながらも、収入を増やすためや経験を積むために、休日を利用してスポット勤務をする医師は多くいます。 

非常勤で働くメリットとは

QOLの意識が広まり、医師の働き方も多様化しています。

1つの勤務先に留まらず、自分の専門性を生かし活躍の場を広げる働き方が増えています。

また、女性の社会進出が当たり前になり、育児支援を積極的に行う医療機関も増えてきました。

医師が非常勤で働くメリットはなんでしょうか。

環境に合わせて勤務日や時間が選べる

非常勤の最大のメリットは、自分の生活に合わせて働き方を選べるという点でしょう。

複数の医療機関で曜日や時間帯が重ならないように働く方法や、限られた時間帯や曜日に働くという選択もできます。

近年では、医師の希望に沿った働き方を受け入れる医療機関も増えています。

心身共にストレスが少ない

非常勤医師は勤務時間や勤務内容が常勤医師とは異なるため、診療でのトラブルや職場でのトラブルに巻き込まれるリスクが常勤よりも少ないです。

定められた勤務時間が過ぎれば勤務は終了し、急患の呼び出しや当直もないので、精神的負担は常勤医師より少ないでしょう。

自分のペースでスキルが保てる

近年では常勤女性医師の復職支援を行う医療機関もありますが、産休後すぐに産休中のブランクを埋めたり、常勤で勤務したりすることは難しいと考える女性医師もいます。

そのため、非常勤として1週間に1~数日程度勤務することで少しずつ産休・育休中のブランクを埋めていく医師は多いようです。

転職先の下見としても可能

職場の事情だけでなく、家庭の状況など様々な事情で転職を余儀なくされることもあるでしょう。

しかし職場の雰囲気も良く分からないまま常勤医師として勤務するのに抵抗がある場合は、非常勤アルバイトとして勤務し、事前に内部の様子を知るという方法もあります。

人間関係だけでなく医療機関の設備などの下見も兼ねて非常勤で働き、気に入った施設、自身が働きやすい環境と感じたのであれば常勤に変更することも可能でしょう。 

将来の開業に向けて

本格的に開業に向けて動き出したいという医師は、クリニックで非常勤として働きつつノウハウを学ぶという手段もあります。

実務的なことなど細かい内容は、現場で覚えるのが最適です。

非常勤アルバイトはスケジューリングも柔軟にできることから、非常勤と並行して開業の準備を行うのも1つの方法でしょう。

非常勤医師の給与は?

非常勤といっても、さまざまな形態がありますので医師や職場によって給与は異なります。

常勤と掛け持ちして働く場合

常勤の安定した収入に加えた上乗せ勤務になりますので、単純に常勤勤務のみの医師と比べて給与が高くなります。

非常勤医師の平均時給は約1万円なので、常勤の勤務とは別に週1日非常勤として働くだけで約20万円〜20万円の月給の底上げをする事ができます。

年収で考えると、約240万円〜約360万円の底上げをする事ができます。

非常勤のみで働く場合

非常勤のみで勤務する場合も勤務日数によって変化します。

仮にフルタイムに近い形で非常勤として勤務した場合、1日約7万円~約8万円程度得ることができ、月収で考えると約140万円~約160万円を得られます。

年収に換算すると約1680万円~約1920万円となります。

このような働き方をしている医師は多くはありませんが、実際に非常勤で常勤医師よりも多く収入を得ている医師もいます。

非常勤での勤務は、収入面や時間の融通が利く働き方です。 

常勤と非常勤を両立するための注意点

常勤医師が非常勤アルバイトをする場合は、常勤勤務先が副業を許可しているかどうかを確認する必要があります。

公立病院など、一部の医療機関では非常勤などのアルバイトを禁止しています。

また、複数の医療機関で非常勤として働く際は、それぞれの勤務先の業務に支障がないようにスケジュールを組まなければなりません。 

医師は患者の命を預かる重要な職業ですので、常勤の本来の業務に支障が出ない程度に調整するべきでしょう。

非常勤アルバイトが多い診療科は?

最近は、医療機関も経営上の問題や常勤医師のQOL向上を目指していることから、非常勤医師の採用を積極的に行っており、非常勤の医師が働きやすくなっています。

非常勤の募集が多い診療科は、一般内科や婦人科、健診業務や整形外科、皮膚科などで、一日当たりの来院患者数が多い診療科が非常勤の募集が多い傾向があります。

午前のみや週1日のみという勤務も可能なため、常勤の医師の兼業や子育て中の女性医師にも人気です。

業務内容はほとんどが外来診療で、最近では訪問診療といった在宅の分野も増加しているようです。

非常勤の場合、時給は1万円台が多く、日給では1日8万円くらいが相場のようです。

多いところでは日給で10万円に設定している医療機関もあります。

当直業務のアルバイトもあります。当直の募集が多い診療科は外科や精神科で、1回の給料は4万円台が多く、7~9万円という所もあります。

ただし、当直は医療機関の立地や規模によって仕事量に差があるので、予め調べておく必要があります。

雇用保険について

非常勤のみで働く場合、社会保険などの福利厚生に不安があるのは事実です。

規模の大きい医療機関であれば週30時間勤務する事で社会保険に加入する事が出来るようになりますが、小規模の個人病院やクリニックの場合は、「医師国民健康保険組合(医師国保)」に加入している場合が多いので事前に確認しておくと良いでしょう。

医師国保は各都道府県の医師会組織により運営されており、メリットとしては保険料が医師の給与額によらず一定であること、扶養家族がいない単身者の保険料が安くなることにあります。

デメリットは傷病手当金、出産手当金、育児中の保険料免除などがないことであると考えられます。

出産を考えている女性医師や家族がいる医師にとってはマイナス面が多いため、医師国保は適していないかもしれません。

また、協会けんぽに加入している場合も考えられます。協会けんぽに加入する場合、厚生年金にも同時加入することができます。

メリットとしては傷病手当金や出産手当金が支給される他、育児中の保険料が免除となります。

デメリットは収入に応じて保険料が変わる点です。協会けんぽの方が家族がいる医師に適しているといえるでしょう。

掛け持ちをしている場合や、非常勤のみで仕事をしている場合確定申告が必要です。

源泉徴収票や年金支払い証明書、控除証明書などが必要ですので忘れずに行いましょう。

きちんとワークライフバランスを重視出来ていますか?

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