【医師】開業の本当のメリットとデメリット、教えます。

開業のメリットとデメリット
将来的に開業を考えているかを調査した「医師の働き方に関するアンケート調査」によると、開業したいと回答した医師は、全体の16%であることが分かりました。
しかし、なぜこんなに開業ニーズがあるのでしょうか?今回は開業のメリット・デメリットを紐解き、開業医の年収についても触れていきます。
開業のメリット
日本医師会による「開業動機に関する調査」から、開業のメリットをピックアップしてみました。
- 理想とする医療の実現
- 医局などの外的要因に左右されない
- 医療だけでなく、経営にやりがいを感じる
- 収入のアップ
これらの中でも「収入アップ」は医師が開業する理由と言えるでしょう。
では、勤務医と開業医でどれほど年収に差が出るのでしょうか。年代ごとに、年収の差を比べてみます。
勤務医 | 開業医 | |
---|---|---|
40代 | 1,372万円 | 1,963万円 |
50代 | 1,356万円 | 1,900万円 |
60代 | 1,611万円 | 2,260万円 |
やはり、勤務医と開業医の年収の差は500万円程度あり、開業医の方が年収が高い事が一目で分かります。
次に2011年医療経済実態調査報告による診療科別の開業医の平均年収ランキングを以下に示します。
- 眼科:3,500万円
- 小児科:3,300万円
- 精神科:2,600万円
これだけ見ると、ほとんどの医師が開業を目指すと思いますが、全体の16%程度に収まっている理由は何なのでしょうか。
開業のデメリット
医院を開業するにあたって最も必要なのは、様々な症例に一人で対応する医療スキルでしょう。しかし、それだけでは開業を成功させることはできません。
医療技術はもちろんですが、開業を成功させるためには経営手腕も必要です。
勤務医は医療機関全体の方針があるため、その方針を元にきちんと業務をこなす事が自身の評価・キャリアに繋がりますが、開業医の場合は自身で方針を定め、行動する必要があります。
大きく分けて、開業医として成功するためには以下の能力が必要と言えるでしょう。
- 医療技術
- コミュニケーション力
- コンサルティング力
- マーケティング力
そして多くの患者に来院して頂くためには、
- 患者にとって必要な医療を届ける事が出来る
- 患者が心地よく医療を受ける事が出来る
- 患者にまた来院したいと思わせる
が必要であると言えるでしょう。
これらはほんの一部ですが、開業として成功するには勤務医とは違い、多くの知識・スキルを求められることが分かります。
また、これらとは別に開業するための膨大な資金も必要となります。そのため、開業ニーズは医師全体の16%程度に留まっているのです。
このように開業には多くの知識・スキルと資金が必要であり、長い準備期間をかけて行う必要がある事が分かります。開業するための準備期間や適齢期については以下の記事をご覧ください。
そのため、単純に年収を上げたいからと言って開業するというキャリアはオススメではありません。
現在より年収を上げたいとお考えの方はすぐに開業を考えるのではなく、開業支援のある医療機関への転職を視野に入れる事がおすすめです。一度、転職エージェントへ相談してみてはいかがでしょうか。
勤務医と開業医のキャリアプランを比較
では、気になる開業医と勤務医のメリットを比較してみましょう。
勤務医の場合
- 救急医療を経験出来る
- 最先端の医療に携わる事が出来る
開業医の場合
- 医療現場とは違う、経営ノウハウを学ぶことが出来る
- 診療時間が定まっているため、仕事とプライベートの区切りがしやすい
(但し、院長の場合は雇用者管理などで診療時間外にも業務が残る可能性もあります) - 勤務医より高年収である
このように簡単に勤務医と開業医を比較すると、ハッキリと違いが分かります。
勤務医の一番のメリットは、大規模な医療機関で勤務すれば最先端の医療に携わる事が出来る事でしょう。
一方で、開業医は医療以外の知識・スキルを身に着ける事が出来る、高い年収と定められた時間内で勤務する事が出来る事がメリットでしょう。
勤務医と開業医の働き方を別で細かく比較した記事がございますので、よろしければご覧下さい。
総評すると、やはり開業医に軍配が上がるように見えますが、医院を開業するためには
- 膨大な資金を必要とする(開業資金についてはこちら)
- 不確実性が高い(安定して経営出来るかどうか)
という大きなデメリットがあるため、先に申し上げた通り、どうしても長い期間をかけて開業準備をする必要があります。
そのため、勤務医としてキャリアアップを続ける方も多いのです。では、【勤務医で開業医と同じくらいの収入を稼ぐにはどうしたら良いの?】と思われる方もいらっしゃると思います。
結論、勤務医でもキャリアアップをする事は十分に可能です。
新臨床研修制度を皮切りに医師の転職支援サービスがたくさん生まれたことで、今では医師は簡単に転職する事が可能になりました。
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年収アップやワークライフバランス、専門医資格など様々なニーズに答えられるため、自身の適切なキャリアアップ方法は何か知りたい!という方は一度医師転職支援サービスにご相談してみてはいかがでしょうか。
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